2012年 第04戦 サンパウロ・インディ300

(レース前)今週は流れが悪い。インディ500での反撃に期待だな。


(レース後)佐藤琢磨がやりました!

最後列25番手スタートから脅威の22人抜きで3位表彰台を獲得!何よりもここに至るまでの経緯がすごい。練習走行1回目はギアボックストラブルで早めに切り上げ、練習走行2回目はエンジントラブルに見舞われ、マシンの修復が予選に間に合わず最下位スタートが決定、決勝前のWarmupラップでは天候によりクリアラップが1周しか取れずと、完全にぶっつけ本番で決勝を向かえることになり、さらに1回目のピットストップではピットレーン速度違反でドライブスルーペナルティをくらい危うくラップダウン寸前になっていた。それがそこからあれよあれよとポジションを挽回し最終的には3位表彰台。もう信じられない!

開幕から4戦を見て思うのは、とにかくRLLの戦略がすばらしい。運の要素が絡む中で、ここまで的確なピットストップを選択し続けられているというのは、驚愕に値する。
これに加えて、もちろん琢磨さんのドライビング能力、リスタートやコース上でガシガシポジションを上げていく力が見事に噛み合っての表彰台でした。
一方、古巣のKVレーシングは3台揃ってピット戦略を外し(最後の多重クラッシュで若干挽回したものの)下位に沈んでおり、ここまでのレースを見る限り、チーム移籍は大正解だったと言っていいでしょう。次戦以降、RLLが2台体制で戦えるようになれば、セッティング等で大分楽になると思うので、今後が楽しみです。

さて、表彰台に上ったら、もちろん次はその頂点へ、という期待が高まるわけですが、これまでのレースを見る限り、ロード&ストリートでは、やはりシボレー×パワー(ペンスキー)というパッケージが一つ抜きん出ている感じ。彼を実力でねじ伏せて、ということを考えると、不安要素はどうしてもホンダエンジンになる。加速も燃費も、そして信頼性も、シボレーエンジンに一歩及んでいない印象。特に燃費に関しては、第3戦では燃費走行を強いられた末にRHRとの接触に繋がったので、心もとないところ。果たしてオーバルではどうなるか、まずは次戦インディ500で様子をみてみましょう。
後は開幕からここまで苦しめられ続けているメカニカルトラブル(特にギアボックスとエンジン)、不運と言うにはちょっと頻発しすぎなので、何らかの原因があるなら早急に対策してもらいたいところです。

そんなところで、次戦インディ500でも力強い走りを期待しております。