2012年 第04戦 バーレーンGP

政情不安でごたごたしたバーレーンGPですが、どうやら無事に終わってくれたようです。とにかく、レースの方はおもしろい展開になりました。チーム別にまとめていきます。

ベッテルがポールトゥウィン。チャンピオンシップリーダーに躍り出た。ライコネンに詰め寄られるシーンはあったものの、見事にトップを守りぬいた。苦戦はあったものの、フライアウェイ4戦の最後で表彰台の頂点を取り、ヨーロッパラウンドへの弾みをつけた。
ウェバーは4戦連続4位入賞とMr.4と化している。今期一番安定しているドライバーではあり、ベッテルとは5ポイント差で、悪くない位置にはいるが、とにかくベッテルを倒さなければどうにもならない。

ライコネンが2位、グロジャンが3位と見事なダブル表彰台。レースでは中盤からベッテルとこの2台の独走状態で、レースペースの良さを見せ付けた。
ライコネンベッテルを後一歩まで追い込むも仕留めきれず。最終ピットでアンダーカットしていれば、コース上で抜けていれば、そもそも予選でもう少し前に来れていれば……と、勝てるポイントがいくつかあっただけに、惜しい。とはいえ11番手から2位表彰台と、ブランクをまったく感じさせない走りは見事。
グロジャンもライコネンと遜色ない走りを見せ表彰台を獲得。

ロズベルグはいくつかのインシデントがあったものの5位入賞、シューマッハは22番手スタートからなんとか10位入賞とダブル入賞。しかし、中国GPでの快進撃を支えたスピードはどこかにいってしまったようだ。

  • フォースインディア

ディレスタが2ストップ作戦を成功させ、10番手スタートから6位フィニッシュ。FP2欠席というハンデがありながら見事に結果を残してみせた。ヒュルケンベルグは12位。
なお、フォースインディアはFP2欠席の報復として(そして恐らくは他チームへの牽制として)、FP3と予選では国際映像にまったく映されなかった。(バーニーは偶然だと言っているが、明らかに作為的だった)

アロンソが9番手スタートから7位入賞、マッサが14番手スタートから9位入賞と、今季初のダブル入賞。マッサは開幕から続いた0ポイント行進に終止符を打った。よくがんばりました。
両ドライバーとも今回もスタートでうまく順位を上げており、ピット作業やスタートなど、要所要所で良い仕事を見せているフェラーリだが、次戦ヨーロッパラウンドまでにクルマを改善できなければ、かなり苦しい立場に追い込まれる。

ハミルトンが8位、バトンはマシントラブルでリタイヤと散々な週末に。全体的に表彰台を争えるペースがなかった。ハミルトンに関しては、またしてもピット作業のミスによりタイムをロスし、連続表彰台を途切れされた。今期最速のクルマの1つであることは変わりないが、ヨーロッパラウンドに向けて少々立て直しをはかる必要はありそうだ。

ペレス、小林ともノーポイント。ペレスは3ストップ、かむいは2ストップと戦略を分けてきたが、どちらも入賞を争えるほどのペースがなかった。雨のマレーシアで見せたスピードはもはや見る影もない。ヨーロッパラウンドに向けて各チームが大型アップデートを準備する中、開発競争についていく事はできるだろうか。

  • 勢力図

予選では8チームがQ3に残り、この4戦で4チーム4名が優勝し、8人がポディウムに上るなど、今期の勢力図は混沌の度合いを増している。
ドライバーズランキングは、1位ベッテル53ptから5位アロンソ43ptまで10ポイント差に収まっており、7位ライコネンも34ptで、1戦でひっくり返るところに7人いる。どのチーム、どのドライバーが抜け出してくるか、今の段階ではまったく分からない。
とはいえ、コンストラクターズランキングは現実に即した形に落ち着いてきているように見える。フェラーリがちょっとできすぎだが。

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