2011年 第5戦 スペインGP

マッサ「お、おまえら……俺を見ろ! ひ……久々にカメラに映った男だ。スタートとピットのときしか映ってねえ。ど、どうだこの顔! さぞ珍しかろう!! アロンソなんていつでもどこでもほいほい映る。戦略ミス?それくらいで大騒ぎか。フェラーリはいつ見ても戦略ミスじゃねえか!」

――砂場にて

アロンソがスタートで4番手からいっきにトップに躍り出たとき、これは奇跡のアロンソ逆転優勝あるかも!?そんなふうに考えていた時期が俺にもありました
無理でした。

というわけで、ベッテル優勝です。これで5戦中4勝。ハミルトンが意外と食い下がってるものの、もう今年は決まりでしょう。
レッドブルはプライムもオプションも使いこなしているし、タイヤの持ちも悪くないし、ペースはもちろん最速だしで、レース中に使える引き出しが多すぎるんですね。スタートで前に出ても到底抑えられないということがよくわかるレースだった。
レッドブルアロンソを抜くために変則的に第1、第2ステイントをかなり短く区切ってきたんですが、それでも十分速かった。一方、レッドブルにピットタイミングを合わせこんだフェラーリアロンソはタイヤが持たず、タイムの出ないプライムで延々と周回することになってしまった。これはもう、何しても勝てるものではない。

さて、2位はハミルトン、3位はバトンと、マクラーレン勢が続きました。二人ともスタートで出遅れながらも、第1、第2ステイントでアロンソレッドブルの邪魔をしている間に、マクラーレンはきっちり自分たちのレースをしてポディウムを2つ奪取したかたち。ハミルトンはベッテルを最後まで追い詰めたが、抜くには至らず。
マクラーレンのクルマは悪くはないんだが、どうしても劣化版レッドブルでしかない印象。レース巧者ぶりは発揮しているのだが、それだけでは勝てない。

4位はウェバー、彼の敗因はスタートで「ベッテル」の先行を許したこと。アロンソベッテル、ウェバーのオーダーになってしまった故に、アロンソに第3ステイントまで押さえ込まれることになってしまった。ウェバーがベッテルの前をキープできていれば、優勝の可能性は十分あったように思う。ウェバーのこの体たらくが、今期のベッテル独走を助けている大きな要因であるだけに、奮起してもらいたいところだ。

5位はアロンソ、前述のとおり、タイヤ戦略による自滅。レッドブルを無理に抑えようとしなければ、表彰台ぐらいはいけたかも。まあ、たらればですが。
マッサは終盤にギアボックストラブルでリタイヤ。何一つ良いところなし。ベッテルの第2ステイントをマッサが少しでも押さえられていれば、アロンソはまた違う戦略も取れたのだが。そろそろ本格的にマッサのかわりに可夢偉乗せたい。

ニックは最後尾から8位入賞。予選の順位に大した意味がないということを今日はニックが証明した。これでますます、タイヤ温存して予選走らないという戦略が幅を利かせそうだ…

ザウバーはペレス9位、可夢偉10位とダブル入賞。とても良い感じ。可夢偉くんはスタートでパンクしていきなりピット強いられたときはもう駄目かと思ったらいつのまにかこの位置に。実質2ストップ。最終的に6位のシューマッハの25秒後ぐらいにフィニッシュしたので、最初のパンクによるタイムロスと余分なピットがなければ、メルセデスと対等に戦えていた可能性はある。また、可夢偉くんはこれでF1参戦から入賞率50%になるとか。日本人らしからぬ安定感である。

ちなみに今回はあまりオーバーテイクは見られなかった。もちろんタイヤの違いによるオーバーテイクは見られたんだが、それはただ圧倒的タイム差によるもの。DRSも万能ではないということだ。

さて、次戦はモナコGP。4日後!近いよー。


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