第14戦 イタリアGP 予選 マクラーレンについて

マクラーレンの取った戦略について、ちょっと雑談を。


ハミルトンの予選後のコメントを見る限り、Fダクトなしのクルマはかなりピーキーな状態になってしまっているようだ。ハミルトンはFダクトなし、バトンはFダクトあり、とセッティングを分けたマクラーレンの判断は正しかったのだろうか?

今週末Fダクトなしで走ることは間違っていたようだ。今日はまったくダウンフォースがなかったし、クルマがコーナーでスライドしていた。クルマはそれ以上与えてくれなかったので、ハードにプッシュすることができなかった。

http://f1-gate.com/result/f1_9121.html


もちろん、モンツァはあまりにも有名な超高速サーキットであり、ダウンフォースを極力削っていくのは一般的なセッティングと言っていい。Fダクトは直線でのダウンフォースを削減はするが、全体的なパッケージはハイダウンフォースセッティングなので、バトンの方が異質な戦法を取ったと言ったほうがいいだろう。事実、バトンの最高速度は異常に遅い。

予選結果ではバトンが2番手、ハミルトンはそのバトンから約コンマ6秒遅れとなる5番手に終わっている。
バトンの最高速は下から数えて3番目の329.5km/hで、ふたりにはなんと約15km/hもの差がある。

http://f1.as-web.jp/news/info.php?c_id=1&no=29177


CSの中継で、ハミルトンは「クルマのバランスが悪くても気にせず踏んでいく」ドライバーであると言われていた。それはドライバーであれば当然のことではあるが、言い方を変えれば、バランスの悪いままでもそこそこ走れてしまうということでもある。
バトンは、バランスの悪いレスダウンフォース仕様のクルマで戦うよりも、ハイダウンフォース+Fダクトという、今期のマクラーレンのキャラクターを生かしたセッティングで予選を戦うことを選んだ。その結果、バトンはアロンソに肉薄する2番手タイムを出してフロントローにつけ、一方のハミルトンはレッドブル1台にも後れを取る5番手となった。


実際のところ、マクラーレンがどういう理由でセッティングを分けてきたのか、誰が言い出したことなのかは分からないが、バトンはこういうトリッキーな場面では常に印象的な結果を残しているように思える。

バトンについては、個人的にそれほど良い評価はしていなかったのだが、ちょっと再考しないといけないかな、と思える予選でした。


ま、もちろん予選は予選であり、決勝でどうなるかは、実際にやってみるまで分かりません。予選後のコメントでは、バトン自信満々、ルイスしょんぼりという感じですがw
果たして、ハミルトンとバトンのレースペースはどうなのか、決勝での興味深いポイントの一つです。