鎖-クサリ-

CGとシーン回想が全部埋まったのでもう終わったものとする。以下感想。ネタバレ含む。

  • 主人公の知識レベルが一定でない。特に気になったのはPCの扱い。ある場面では手馴れているのに、他の場面では人差し指一本でかな入力している。
  • 絵と文、シナリオと文が合ってない。足に刺さってるはずの矢が刺さってなかったり、ロッカーに閉じ込めてないはずの友則を閉じ込めてると言ったり。
  • 終盤で文が体言止めになる。特に可憐ルートが顕著だったように思う。それまでそういう書き方をしてないのに突然やりだすから、文章をちゃんとこなす時間がなくてそのままにしてんじゃないかとも思える。
  • キャラごとの文量が不均一。恵大杉。というか他のやつ少なすぎ。
  • 難易度はちょっと難しいぐらい?基本的には取れるアイテムを取って、即死選択肢を回避しとけばいいんだが、所々で難しい分岐がある。特に手錠とペットボトル赤にはヒントが欲しかった。アイテム取得とアイテム使用のタイミングが離れているとなかなか気づけなくて苦労する。手錠の方はそのうち気づけるにしても、ペットボトル赤のほうはどうにかしてほしい。使い終わった火炎瓶を拾う一文を追加するだけでも結構なヒントになるんだが。
  • アイテムフラグ自体は、意外なところで意外な使い方をするのでおもしろい。船内図はあまり意味ないな。
  • 岸田さんかっこよすぎ。「サプラーイズパーティー!」「覚悟の桁が違いすぎる!ちんぽ生やして出直してこい!」など、名言を多数残されました。主人公に赤熱した火鉢を突きつけられて「そんなもんが何になる!ただ熱いだけじゃねえか!」→「うわっあつっ熱い!ちくしょう!」などというツンデレっぷりも披露。
  • 妹怖すぎ。次第に頭おかしくなっていく様子はうまく書けてると思う。
  • 友則がかっこわるすぎてかっこいい。
  • 豚は豚すぎ。最後に明乃エンドを見てようやく理解した。なるほど、こいつは豚だ!

まあわーわー言いましたが、まとめると完成度が低い。洋上での殺人鬼とのバトルはうまく書けていると思うし、船内を監視するモニタールームもNTR描写を自然に演出できて良い。のだが、そういうものをうまく扱いきっていない感じ。ストーリー全体を把握して口を出す人間がいれば、もう少しちゃんとしたものになったと思うんだが、ディレクターが無能なのか、ライターが遅筆で口を出す時間もなかったのか。
あるいは真面目に作る気が元々なかったのかもしれない。雫の波紋描写や「これで勝ったと思うなよ〜!」などの自社ネタから他社ネタまで色々ちりばめているし、ちはやはちはやだし、人肉は食うしで、なかなか普通じゃない。
だが、それがいい