WHITE ALBUM2-closing chapter- 【ネタバレ有】

WHITE ALBUM2-closing chapter-

WHITE ALBUM2-closing chapter-

ここがあの女のハウスね!!


すばらしい出来でした。文句の付け所がほとんどない。
魅力的なキャラクター造形、胃が痛くなりっぱなしのシナリオ、無駄のない構成、要所要所をしっかり盛り上げる演出と音楽。そしてそれらの要素が、かなりのボリュームであるにもかかわらず細部にまで渡って維持されている。
そんな圧倒的なクオリティの前では、ちょっとばかし立ち絵が微妙なぐらい瑣末事というもの。依緒の腕長すぎ。村様の悪口言うな!

というわけで、お勧めです。「星の王子くん」でこりゃそろそろ駄目かなと思ったLeaf株が急上昇しました。浮気ものに抵抗がない人はぜひやりましょう。浮気ものに手を出したことがない人もとりあえずやってみましょう。胃を痛くしながらニヤニヤしながら泣けますよ。

以下、ネタバレ全開でつらつらと感想でも。




全ルートとも非常によくまとまっているけども、中でも一番痛くて良かったのは、やはりかずさtrueルート。宗教上の理由で雪菜はあまり好きじゃないので、vs雪菜はある程度耐えられるんだけど、vs職場組に、vs親友組、トドメにvs小木曽一家の連戦はかなりやばかった。こんな心折シナリオ見たことねえ!ED後のエピローグを、雪菜が歌うPOWDER SNOWで締めるのも美しい。さらなる波乱を予感させるものではあるけども、それよりも、春希が一度ぶった切ったはずの縁が実はまだ切れていない、これから修復できる可能性があることを見せてくれたんだと好意的に解釈しています。まあ要するにかずさかわいい。

closing chapterの3人組では、小春ルートが一番好き。小春の「介入しないお節介」で自分が癒されたから、小春の問題に対して介入せず傍にいるだけにした、というのは、春希が「間違える」理由・心情の動きとして理に適っている。何が言いたいかというと小春はかわいい。逆に麻理さんルートの春希はただのクズだからあまり好きじゃない。麻理さん自体はかわいいけれども。

演出面では、とにかくcoda解放時のカタルシス……はちょっと意味が違うが、closing chapterで雪菜ハッピーエンドが終わった、と思ったら最終章開始という演出は、やられた。
だって普通おもわないって、coda解放前でもCGモードでのCG枚数はエロゲ1本分ぐらい用意されてたのに、coda解放でそれが約2倍に増えるとか。
また、codaに入る前に「選択できない選択肢」を出して、かずさルートへの分岐を匂わせておく(雪菜ルートは何事もなく終わるとミスリードさせる)のもうまい。coda解放後は、その選択肢自体が消滅するってなんだよ!卑怯だぞ!

音楽もいつもどおりすばらしい。素敵なボーカル曲もたくさんあるし、サントラ出せば売れると思うんだが、早く出してくれませんかね?ゲームデータから抽出するの面倒なんで