F1第12戦 ヨーロッパGP 決勝

ヨーロッパGPは近年はドイツのニュルブルクリンクで行われていたが、今年からスペインに新設されたバレンシア市街地コースで開催。
市街地コースとはいえ、モナコのような舗装ボロボロな公道というわけではなく、道幅が広く、エスケープゾーンが数多く設置されており、一周も長いので、オーバーテイクが可能と思われていた。。
しかし実際レースが始まってみると、レコードライン以外は埃っぽいため、オーバーテイクはかなり難しい模様。今回の決勝でもオーバーテイクシーンは中島の1回だけのはず。
見所といえば、コースを形作るために作られた橋と、全開で駆け抜けるセクター3の連続コーナー。特にセクター3はオンボードで見るとなかなかの迫力。橋は開閉式のため、陸との繋ぎ目で親指1本から3本ぐらいの隙間があるらしい。レース開始前はブリジストンの人がタイヤへのダメージを心配していたが、特に問題なかったようだ。
以下、決勝結果。
予選のまんま!
ピット戦略でいえば、早めに動いたフェラーリと、それを見つつ動いたマクラーレンという感じだったが、順位変動は結局最後まで無く、1位マッサ、2位ハミルトン、3位クビサとなった。
フェラーリは、マッサが完璧な仕事をして見事にポールトゥウィンを飾った一方、ライコネンが残り11周でエンジントラブルによりリタイヤという悲喜こもごもの結果となった。しかしピットストップは問題だらけで、マッサはピットアウト時にスーティルとぶつかりそうになって審議対象になっているし、ライコネンは給油リグが抜けてないのに発進しようとして順位を1つ落とすし、何やってるんだとしか言いようが無い。
ライコネンコバライネンが同時ピットインしたとき、コバライネンのピット時間が9秒と長かったので、これは前に出れるかもと思ったとたんに給油リグのヤツをやらかすから、思わず声を上げて笑ってしまった。馬鹿すぎる。
マッサはスタートからずっと、後ろのハミルトンに対して毎周コンマ数秒のギャップを広げていき、ポールポジション・優勝・ファステストのハットトリックで危なげなく勝利した。素晴らしい。マッサは特にセクター1が他と比べて常にコンマ2〜3秒速く、予選・決勝通して強力なアドバンテージとなったようだ。データとしては、ターン4,5の最大速度がマッサだけ2キロ以上速い。これはフェラーリもそろそろマッサの方に軸足を置いてレースを進めて行った方がよさそうだ。


あとは、母国グランプリで大人気のアロンソはオープニングラップで中島と接触し、あえなくリタイヤ。観客静まり返る。カズキンはちょっと嫌なところで事故ちゃったね。。
カズキンはレース終盤にテールシッター争いでバリチェロオーバーテイクするという、唯一のオーバーテイクシーンを提供してくれたので、そこに関してはよかった。


しかしバレンシアは結局抜きどころが無くてスタート以降は淡々と進んでいったから、見ててあまり盛り上がるところが無いなあ。コンクリートウォールを時速300キロで駆け抜けていくのはなかなかカッコイイけど、レースとしては今一。。
F1ドライバーともなるとリスク管理も完璧なものだから、出る出ると言われていたセーフティーカーも結局一度も出ずに終わってしまった。
来年はレインレースでひとつ。よろしくお願い致します。


[追記]
マッサの優勝が確定。1万ユーロの罰金のみ。
http://f1.gpupdate.net/ja/news/2008/08/24/196626/
ベネ。